2018年12月19日 18:30
不倫、泥沼離婚…スキャンダラスな歌姫の真実『私は、マリア・カラス』
映画のなかでも彼女は、「正直さと誠実さは自分にとって一番価値があること」と言っているけれど、確かにその通りだと思っているよ。もちろん、そのためにものすごく高い代償を払わなければいけなかったけどね。
1つの映画にするのはとにかく困難な作業だった
―膨大な素材のなかで、使いたかったけど使えないものもありましたか?
監督
もちろん全部は使えなかったよ。そうじゃないと40時間の映画になってしまうからね(笑)。だからこそ、本当に大切な本質だけを捉えるという作業をするようにしていたんだ。多くの素材は、一貫したストーリーを語るための材料ではあったけれど、それらをただ陳列するだけだとファン以外の人たちにとってはおもしろくないよね?
確かに、未公開の素材があるということは大きな財産にはなっていたけれど、あくまでもそのなかからベストなものだけを集めてストーリーを作っていかなければならなかったんだ。そのために、編集室に6か月間こもって物語を紡いでいく作業をしていたよ。ただ、何百もある素材の許可をひとつずつ取るための交渉というのは、たくさんあるなかの困難のひとつでもあったね。
―ちなみに、ほかにはどんな大変なことがあったんでしょうか?
監督
僕の人生の5年間を全部を費やした感じだね。