2019年1月17日 19:40
『夜明け』の柳楽優弥と小林薫が語る「神様が降りてきた」瞬間とは?
ただ、自分たちがやったことに対しては、ああも考えられたとか、こうもできたとかをいまさら言ってもしょうがないし、正解だったと言わざるを得ないですよね。だって、あれがあのときの全力だから。
―柳楽さんは微妙な心の動きを求められるような難しい役だったと思いますが、どのようにして挑まれましたか?
柳楽さん
難しいなとは感じましたが、まずは自分のなかで信じたものと監督に言われたことに従って演じようと思っていました。
今回、撮影に入る前に僕が思っていたのは、僕がキャスティングされた意味。それは是枝監督の『誰も知らない』でデビューしたという流れもありますが、僕の持つ“生命力”というものを出せたらいいなと思っていたので、そこは意識するようにしていました。
変な先入観を持たずに観て欲しい
―実際に完成した作品を観たときはどのように感じましたか?
小林さん
もっと気楽な映画も作れたのに、30歳の若い監督がこんなに難しくて渋い映画をよく撮ったなと(笑)。でも、広瀬監督は東日本大震災のあと、コミュニケーションの在り方に悩む時期があったということもあり、映画との出会いがひとつの救いだったのかなとは思うんですよ。