くらし情報『「わからなさ」に「人」が宿る 最果タヒが書きたい言葉』

2019年2月12日 20:40

「わからなさ」に「人」が宿る 最果タヒが書きたい言葉

「わからなくてもいい」と思って言葉を書けることが魅力的だった。

とりとめもない思考回路。それを、ただ言葉にしてぶつけていった。友達に話しても「は?意味不明」と言われるようなもの。だけれど言葉と体が結びついて、言葉を書くことが、体をぎゅっと丸めたり、思いっきり走ったりすることと同じように感じられた。次の瞬間に自分が何を書こうとしているのか、わからない。理性とか、そんなものを置き去りにして、私の感情が言葉を選び、そのうち、感情すら置き去りにして言葉が暴走していく。感情というより、反射神経で言葉を書いている感じだった。わかりやすい言葉ではなかったけれど、その言葉の手触りにこそ、自分というものが存在している気がしていた。

次第にそれを読みたがる人が現れて、「書く言葉」だからこそ、受け入れられる「わからなさ」があるのかな、なんてことを思った。話す間はどうしても、相手の顔が目の前にあり、周りには空間があり、空気があり、それまでの雰囲気を崩さないように、言葉を選ぶ。言葉より場が優先されてしまうのは、「コミュニケーション」としては当たり前のことなのかもしれない。けれど、書いた言葉は、ネットの海にある言葉は、どうだったのだろう。

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