2019年2月15日 18:30
『金子文子と朴烈』のチェ・ヒソ「安藤サクラと是枝監督が大好き」な理由
文子を演じる前の私と演じたあとの私とでは、まったく違う人間になったと感じています。
―同じ女性として共感する部分もありましたか?
チェさん
彼女の主張のなかでも素晴らしいのは、男性も女性も区別をしないで、人間は人間であり、誰もが平等な権利を享受すべきだということ。若い女性でそういう考えを持てることは本当にすごいことですよね。私も自己主張は強いほうだとは思いますが、彼女のように自立して生きていきたいと思ったので、共感以上に学ぶことが多かったです。
難しい役を演じ切って自信になった
―では、役作りをするうえでこだわった点があれば、教えてください。
チェさん
文子は一見かなりタフな女性に見られがちですが、明るくて無邪気な一面もあったと思われたので、そういう部分をいかに表情やしぐさで出せるかという点を監督と相談しながら、いろいろと試していきました。ただ強い女性を演じるのではなく、表面的な部分と内面的な部分のバランスをどのように表現すればいいのか、すごく悩んだところですね。
―この作品ではさまざまな賞を獲得し、女優としてのキャリアにおいても大きな作品になったと思いますが、演じるうえで影響を与えたことは?
チェさん
これまで、最初から最後まで物語を主導するような役というのはあまりなく、こんなにも主体性が強い役どころもなかったので非常に難しかったです。