2019年3月2日 18:30
女ひとり放浪旅…先住民族との暮らしや修行僧生活、涙々の壮絶体験。#73
坐禅は朝に加えて、12時、17時半と毎日3度あって、坐りながら開始を知らせるための木版を打ったり、終了の鐘を鳴らしたり。禅センターですが、日本人は私ひとり。アメリカ人を筆頭に、オーストラリア人、ドイツ人、イギリス人、アイスランド人、ポーランド人など老若男女ともに暮らしていました。2か月ほど経ったときに、腰が痛いという母ぐらいの年齢の女性に変わって皿洗い用の水を溜めた大きなたらいを運び続けるうちに今度は私も腰を痛めてしまいました。毎週鍼治療に通っても、そのときはいいのですが、またぶり返してしまいます。
今の自分でも、いいんだ。
©UPAYA ZEN CENTER
そこでプレジデントに「労働と引き換えに、ここに無償で住みこみ、3食いただいたうえに勉強までさせていただいています。それが十分にできない今、ここを去るべきだと思うのですが……」と相談するとビックリされ、「そんな必要はありません。
あなたの問題は、コミュニティ全体の問題です。一緒に考えていきましょう」と言われて、今度は私のほうが驚きました。“いい子”じゃなくても、できが悪くても、私を受け入れようとしてくれる人がいる。不完全な私のままでも居場所はあるのだ。