2019年3月15日 19:50
「知りたくなかった怖い話」エレベーター恐怖体験 雨の夜に乗ると… #6
世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。
文・イラスト 犬養ヒロ
【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 6
エレベーターの女
知りたくない度
(P.N ピョン吉 男 会社員)の体験談
友人Eの住むマンションは9階建てで、その上のR階は屋上になっている。
ある雨の夜、仕事が残業でマンションに帰り着くころには夜の0時近かった。エレベーターは誰かがこんな雨の日に屋上に行ったのだろうか、R階で止まっていた。
ボタンを押すと、9…8…7…とエレベーターが降りてきた。Eがいる1階に降りてきたが、当然こんな時間だから人は乗っていなかった。
目の前で、ゆっくりとドアが開いた。
雨だから、エレベーターの中の床が濡れていた。Eはエレベーターに乗り込んで、自宅階の9のボタンを押した。
扉が閉まったのだが、エレベーターの中は、今までに嗅いだことの無い腐敗臭のような鼻をつく嫌なにおいがする。この異臭を体内に入れたく無いと思ったEは、思わず口もとを手でおさえた。
エレベーターが1…2…ゆっくりと動き出したのだが、ふと正面の扉を見ると、Eは恐怖で固まった。