2019年3月30日 19:00
主人公のロリータ服は実際の商品で…マンガ『着たい服がある』が問うもの
大好きなロリータファッションへの憧れを秘密にしている女子大生のマミ。同じアルバイト先に、周囲の目など気にせず毎日好きなおしゃれに身を包んでいる小澤が現れて…。
“なりたい自分になれる”勇気が湧いてくるマンガ
好きな服があるけれど、周囲から浮くのは怖い。そんな悩みを描いて共感を呼んでいる『着たい服がある』。その著者が、常喜寝太郎さん。
「高校生くらいから服が好きでした。自分は着たい服を着てるだけなのに、周囲に受け入れてもらえなかったり、好きな女の子に振り向いてもらえなかったり。だから、マミの悲しさは、自分もよくわかるんです」
2巻に入り、マミが育った環境などバックボーンが見えてくる。
「マミがずっと会っていなかった父親に会う回があります。実は僕にも同じ経験があって。そのときの実感を、マミの気持ちに重ねました」
そう、親子の葛藤あり、生き方をめぐる煩悶あり。ただのおしゃれピープルのためのマンガではない。
「最初は『好きな服を着たい人の背中を押します』的な内容だったのですが、連載するに当たって、読者の心にもっと突き刺さるテーマを入れたいと担当さんとも徹底的に話し合いました。それで、マミが『自分らしさとは何か』を考え始める展開にしました。