くらし情報『知りたくなかった怖い話…残業のない会社に隠された知りたくなかった怖い話…残業のない会社に隠された「恐怖の秘密」 #7』

2019年3月23日 19:50

知りたくなかった怖い話…残業のない会社に隠された知りたくなかった怖い話…残業のない会社に隠された「恐怖の秘密」 #7

急に足音が止んだので、恐る恐る後ろを振り返ると……

誰もいなかったので、ほっと胸をなでおろしたのだが、廊下の窓に映った自分の姿を見て、心臓が凍りついた。

ボサボサの長い髪、薄汚れた衣服、ボロボロのヒールを履いた女が自分の背中にしがみついていたのだ。どう見ても普通の人間ではなく、見開かれた眼は血走り、半分が飛び出している。

「ひぃぃぃーーーーっ!!!」

その女と目が合った瞬間、Kは恐怖のあまり気を失った。

それからどのくらいの時間が経ったのか、

「……大丈夫ですか?」

見回りに来た管理会社の人に揺り起こされた。長い時間が経ったように思ったが、実際にはほんの数分しか経っていなかった。管理人さんに自分に起こった出来事を話すと、

「このビル、夜は出るって噂なんで早く帰ったほうがいいですよ……」

と、数年前にこのビルで自殺があったことを教えてくれた。

聞けば、会社の同僚に虐められて毎日残業させられていた女性社員が、社内で首を吊って死んでいたことは社員全員知っているという。
そんな事件があったので、現在は残業が少なくなっているそうだ。もしかしたらその霊は未だに成仏できなくて、誰かと一緒に自分も帰りたかったのかも知れないが……

「しかしアイツら、それを知ってて俺に残業させたのか」

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