2019年4月3日 20:40
マンガ家で魔術師!? 意志強ナツ子の『アマゾネス・キス』がヤバい…
これはヤバい……と思いながら、読み進めずにはいられない。意志強ナツ子さんの『アマゾネス・キス』は、占いでも、アイドルでも、何かしらに心酔しているような人ほど、刺さるところがあるはずだ。
人間力を高めて成功をつかむ禁断の世界へようこそ……。
「私もメンターといえるようなカリスマ性のある人にハマりがちなのですが、オカルトビジネスや怪しい宗教の構造とそんなに遠くない気がして。そういったものを取り巻く人間関係の縮図を描きたかったのです」
大手菓子メーカーに勤めながら、副業で占い師をしている岡本はづきは、自社のヒット商品「ボタニカチョコ」を手がけた憧れの天野純子と、ついに会うチャンスに恵まれる。しかし天野は会社を辞めて、超感覚知覚力を磨く会員制のトレーニングジムを始めるのだという。天野に認められたいはづきは、勧誘してほしくてたまらないのだが、凡庸に見える同僚に先を越されてしまう……。
「はづきは私の精神的な部分の自画像なんです。
自分の居場所はこんなところではないと思って、周りを見下していた結果、しっぺ返しがくるようなところとか。私自身、そういう経験を人一倍しているので、ほかのマンガ家よりもイタい人とか恥ずかしい人を描ける自信があります」