2019年4月14日 18:20
なぜ書くのか、読むとは何か…谷崎由依が描く“リアル”な小説とは?
表題作の他、3つの短編を収録。
「短編は、ふと浮かんだ言葉やイメージから書き始めることが多いですね。『鏡の家の針』は子どもの目線で書いてみようという試みがあったし、『枯草熱』や『蜥蜴』は身体性や、感覚を積み重ねて書くことで何かを浮かび上がらせたいと思いました。小説執筆における私なりの冒険が、それぞれに何か入っています」
たにざき・ゆい作家、翻訳家、近畿大学准教授。2007年、「舞い落ちる村」で文學界新人賞を受賞し、作家デビュー。’19年3月に、『鏡のなかのアジア』で芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。
『藁の王』表題作に描かれる、カフカの『掟の門』の話やサリンジャーの印象深いエピソード、リルケが遺した箴言など、文学トリビアも楽しい。新潮社1800円
※『anan』2019年4月17日号より。
写真・土佐麻理子(谷崎さん)インタビュー、文・三浦天紗子
(by anan編集部)
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