くらし情報『酒浸りからの復活…辛辣なユーモア冴える映画『ドント・ウォーリー』』

2019年5月5日 18:00

酒浸りからの復活…辛辣なユーモア冴える映画『ドント・ウォーリー』

ハンディキャップがあるからといってジョンを特別扱いしない禁酒会のメンバーたちとのやりとりや、自身の体験を語る講演会の姿と織り交ぜながら、事故に遭うまでの酒浸りの日々から、自分の進むべき道を見つけていく過程を彩る辛辣なユーモアは、まさにジョンの漫画に通じるもの。

同時に、そこには人間の強さを信じさせる愛もある。街中を猛スピードの車椅子で疾走するジョンの姿も痛快だが、車椅子が転倒してなすすべもないジョンと、通りがかりのスケボー少年たちとのやりとりは、きっとあなたのお気に入りのシーンになるだろう。

酒浸りからの復活…辛辣なユーモア冴える映画『ドント・ウォーリー』


原作はジョンによる自伝。自分の運命を呪っていた彼が、変えられない現実を受け入れることで心の平穏を得ると同時に、変えられるものを変えていく強さを手に入れる姿は、観客にも自分自身を見つめさせてくれるものだ。しかも、ジョンは風刺漫画家である。排泄の処理から入浴まで自力ではできないジョンの現実を美化することなく描く世界に、随所に挿入される毒の効いた漫画が、重くなりかねない題材に軽やかさを加えているのだ。その物語の陰翳をより深くしているのが、作品誕生の背景。
もともとはロビン・ウィリアムズが映画化を熱望していたというジョンの半生。

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