2019年5月9日 20:50
工業高ならではの小ネタも必見! “合唱”題材の『はしっこアンサンブル』
合唱が好きすぎて周囲から浮いている木村が、その理系的アプローチの役割を担っているのだが、合唱の魅力や声の出る仕組みを情熱的に説明する姿に、藤吉のみならず読み手も思わず引き込まれてしまう。またマイクを自作したり、ちぎれたコードをハンダづけしたりなど、工業高校ならではの小ネタも。2巻までは、部の前身となる同好会を作るため、メンバー集めに奔走する様子がメインに描かれるのだが、常にケンカ腰な金髪ヤンキーや、ピアノを挫折した不器用な女子など、前途多難な雰囲気たっぷりの個性的な面々。
「行き当たりばったりなところもあるのですが、こういうライブ感でキャラが入り乱れるのが、木尾士目の一番おいしいところなんですよ、たぶん(笑)。キャラが出そろって、ようやく面白くなってきてくれたかな、と正直ホッとしています」
名曲が数々登場し、歌声が聞こえてきそうな音楽シーンも見どころ。
「今後は部に昇格するための実績作りとして、コンクールや演奏会に参加するようになっていきます」
ついに本格的(?)に始動する同好会。その行く末を見届けよう。
『はしっこアンサンブル』2リアルな工業高校の日常と、合唱に挑戦するはみだし者たち。