2019年7月6日 19:00
女性の脳はスポンジ素材!? 偉人達の「トンデモ女性観」を描いた絵本
最近、海外文学で話題に上ることが多い、ジェンダーというテーマ。『anan』の「Book」ページでいつも魅力的な本を紹介してくれる瀧井朝世さんと三浦天紗子さんが現代のジェンダーについて気づきを与えてくれる作品をガイド!
違和感の言語化が知りたいという思いに。
三浦:ここ2~3年、ジェンダーやフェミニズムという切り口が注目されるようになりましたよね。
瀧井:確かにそうだけど、海外文学でそういう作品が急に増えたというより、日本で紹介される機会が増えてきた印象です。
三浦:むしろそっちですね。
瀧井:MeToo運動が日本でも浸透したのが大きいと思います。韓国では、女性を無差別に狙った江南(カンナム)駅殺人事件が2016年にありましたよね。それを機に韓国の女性たちが立ち上がり、一大ムーブメントのなかで生まれたのが、『82年生まれ、キム・ジヨン』。
韓国の女の人が、家族のなかでさえもこんなに虐げられているのかと愕然としました。
三浦:優秀でも、夫の実家に行くと嫁としてしか扱われない感じとか、かなり露骨でしたね。
瀧井:受験や就活での差別もそうだけど、日本人が身近に感じられる問題が多くて、女性の人生カタログになってるんですよね。