くらし情報『虐待、強制結婚、育児放棄…12歳の少年が両親を告訴した理由とは?』

2019年7月19日 19:30

虐待、強制結婚、育児放棄…12歳の少年が両親を告訴した理由とは?

水も電気もなく、まるで下水道のなかにいるかのような耐え難い環境で暮らしている人たちも多く、収容所やキャンプでは寒さが原因で亡くなる方もいるほど。いまでは難民だけでなく、レバノン人にとっても非常に厳しい状況が続いています。そして、そのなかでもっとも心を痛めているのが、子どもたちについてです。

犠牲を払っている子どもたちの“声”を届けたかった

虐待、強制結婚、育児放棄…12歳の少年が両親を告訴した理由とは?


―その思いがこの作品を作るきっかけとなりましたか?

監督彼らが寒さに震えていたり、お腹を空かせていたり、学校に通えなかったり、子どもなのに仕事をしなければいけなかったり、つらい思いをしている姿を見るたびに、「私たち大人がいかに彼らを失望させているのか」「いかにシステムが欠落しているのか」を感じています。

子どもたちが一番もろい存在のはずなのに、一番大きな代価を彼らに払わせてしまっているのです。その結果、自分の誕生日も知らず、無言のままに重荷を背負わされ、毎日虐待されるつらい生活が普通の人生だと考えている子どもはたくさんいます。そして、彼らは存在を知られることなく生まれ、存在を知られないまま亡くなっていくのです。

私はそういった現実を見ているうちに、「何かしなければいけない」

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