2019年8月24日 20:00
菅田将暉と仲野太賀が主演の16歳新人を支え…『タロウのバカ』秘話
仲野:確かに、視界に映るものすべてに対して「ウ~ッ…」ってなるあの感じはどんどん薄まってる。でも、今思えば、あの頃に抱えていたやり場のない気持ちだったり、将暉への嫉妬なりが、自分の表現に繋がってるのかなとは思う。満たされていたら、役者として何かを体現したいとはならなかっただろうし。
――仲野さんから見て、菅田さん演ずる柔道の道で挫折し自暴自棄になるエージと菅田さんご本人に共通点を感じましたか?
仲野:基本的には別人だと思いますが、エージの“狂気”は温厚な将暉から出てきた、確かな感情だと思います。そういう一面を隠し持っているのかも(笑)。
菅田:めちゃくちゃトンガってるヤツじゃん!恥ずかしい!
――援助交際中の女の子への想いに苦しむスギオと、演じた仲野さんの共通点は?
菅田:悩むと深いところまで潜っていくところ。太賀は、ぐるぐる試行錯誤するとこがある。
仲野:さすが。
よく見てる。
菅田:なんか上からだな(笑)。僕は何も考えないから、太賀とはちょうどいいバランス。
仲野:僕と将暉には、半径1メートルの世界があって、周りが思っている以上の友達関係。将暉の変遷を10年見てきたけど、外に向かって多くの人に将暉の歌が届いて、みんなと共有できることが喜びなんだよね。