くらし情報『イケメンゲイ僧侶が結婚!…アメリカの禅修行者にLBGTQが意外といる理由 #3』

2019年10月2日 20:10

イケメンゲイ僧侶が結婚!…アメリカの禅修行者にLBGTQが意外といる理由 #3

丸裸でもなおしがみつく「私」というレッテル。

イケメンゲイ僧侶が結婚!…アメリカの禅修行者にLBGTQが意外といる理由 #3


日本で編集者だったなんて口が裂けてもいえない、訛りの強い英語に限られた語彙を擦り切れるまでリピートし続けてかろうじて意思の疎通がはかれる、丸裸同然の私っていったい何者なんだろう?

そんなふうに日々何者でもない自分と向き合わざるを得なかった毎日の中で、アールとティ、センターの休日に山を降りて一緒に5リズム・ダンスに行ったゲイのダブリュー(仮名)と何か月も一緒に修行しながら生活したことは、丸裸同然でもなお、私が女性というカテゴリーに依然としてしがみついていることに気づかせてくれる体験でした。

ある日会話のなかで、当然のように「まぁ、私は異性愛者だから」と私が言ったとき、ティが「どうしてそう言い切れるの?」と興味深そうに、ちょっと悪戯めいて微笑みながらたずねてきました。

残念ながらそれに対する「今までそうだったし、これからも多分そうだから」という私の返答は、仏教の修行者としては全くクールではありませんでした。
公案だったら老師から落とされているでしょう。

だから私は、今日も坐っています。


イケメンゲイ僧侶が結婚!…アメリカの禅修行者にLBGTQが意外といる理由 #3


土居彩
編集者。株式会社マガジンハウスに14年間勤め、anan編集部、Hanako編集部にて編集者として、広告部ではファッション誌Ginzaのマーケティング&広告営業を勤める。

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