くらし情報『死人の肉体を調理して食す…村田沙耶香の衝撃的な短編集『生命式』』

2019年10月23日 21:30

死人の肉体を調理して食す…村田沙耶香の衝撃的な短編集『生命式』

村田沙耶香さんの新作『生命式』は、2009年~’18年の間に発表した短編を選りすぐった作品集。

「読み返してみて、昔からこんなことを考えていたなとか、今に繋がる内容だなと思うものも多いですね」
死人の肉体を調理して食す…村田沙耶香の衝撃的な短編集『生命式』


いちばん古い作品「街を食べる」は、東京に住む主人公が、街で摘んだ雑草を食べようとする話。

「私が千葉に住んでいた頃は、家族が近所で山菜を摘んできて調理していました。でも東京に来てからは、道端の草を食べるのには抵抗がある。その生理的な嫌悪感はなんだろう、と思ったのがきっかけです」

村田さんはいつも、自分の中の固定観念や常識を疑っている。

「自分の中にある常識を破壊するために、小説で実験をしているところがあります。短編は思い切った実験ができるのがいいですね」

人に対する嫌悪感のない女性が主人公の「パズル」、自分よりも年配の人を書きたかったという「夏の夜の口付け」「二人家族」、女の子の部屋のカーテンの視点で綴られる「かぜのこいびと」…。おとぎ話のような「大きな星の時間」は、NHK Eテレの番組『おやすみ王子』で吉沢亮さんが朗読した一編。


「依頼があった時に、吉沢さんが王子様の格好をして読むと勘違いしておとぎ話風のものを書きましたが、実際は彼氏が彼女に朗読するという設定でした(笑)。

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