2019年11月6日 17:50
耳切り事件の背景とは…波乱すぎる天才画家ゴッホの「知られざる秘密」
ということでした。そうすれば、ほかの人が作った作品とは別のものができると考えたんです。
―実際に、どのような場面を作り出したのでしょうか?
監督たとえば、彼が兵士としてアルジェリアに行ったときのエピソードやキリストについての話、そして私が絵画について持っていた考えなどをゴッホを通して語れることに気がつき、入れることにしました。
それから、ゴッホに絵の教養があったことをも見せたかったので、私が思いついたのは、ルーヴル美術館のなかを彼に歩かせること。そこで、ウジェーヌ・ドラクロワやフランシスコ・デ・ゴヤ、ディエゴ・ベラスケスの絵を目にしますが、ゴッホが生きていた当時は、ゴヤやベラスケスの絵はルーヴル美術館にはありませんでした。
それでも、私がゴッホにそれらの絵を見せたいと思い、あえて入れることにしたのです。そんなふうに、私が伝えたいと思うストーリーを入れ、「絵とは何か」ということを表しました。
―この作品を作ったことによって、監督自身が学んだこともありましたか?
監督この映画を作るなかで、私はゴッホの考え方に深く入り込んでいったつもりです。
と同時に、デフォーについてもいろいろと知ることができました。