2019年11月21日 19:50
中東問題にまさかの展開…和解に必要だったのはユーモアだった⁉
そこで、本作を手がけたこちらの方にその舞台裏を語っていただきました。
監督・脚本を務めたサメフ・ゾアビ監督!
イスラエルのナザレ近郊にあるパレスチナ人の村で生まれたゾアビ監督。「インディーズ映画界の新しい顔のトップ25」のひとりに選ばれたこともある実力派の映画作家です。今回は、自身の経験や作品に隠された思いについて教えてもらいました。
―イスラエルとパレスチナが長年抱えている問題をコメディで描くというのは大きな挑戦だったと思いますが、不安はありませんでしたか?
監督おもしろいとかおかしいというのは主観的なものなので、自分が笑っていても他人にはウケないこともありますよね。だからこそ、今回は執筆する段階からチャレンジだと思っていました。実際、その不安な気持ちは最後の最後まであり、ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映をするときまでその思いは抱えたままでしたが、観客のみなさんがずっと笑っている姿を見て、ようやくお墨付きもらえたなと感じました。
―監督にとっても、それほどまでにこの作品には挑戦的な意味が込められていたんですね。
監督そうですね。ただ、私としてはこの作品をコメディにしようという意識で演出はしておらず、どちらかというと、ドラマを撮っている感覚でした。