2019年11月21日 19:50
中東問題にまさかの展開…和解に必要だったのはユーモアだった⁉
なので、俳優にもおもしろくしてほしいと指示を出したことは1度もありません。
それどころか、逆にもっとリアルに演じてほしいと伝えたほどです。なぜなら、真剣に演じるほど、おもしろい要素というのは増していくものですから。そんななかで、唯一私がこの作品に確信を持てた瞬間は、編集を担当してくれていた女性が作業をしながらずっと笑っていたときですね。そこで安心することができたと思います。
―各地で上映するようになってから、国によって観客のリアクションに違いはありましたか?
監督意外とそれはなかったですね。ベルギーの北のほうで開催された映画祭で上映したときも、「みんな控えめだからあまり笑わないかもしれませんよ」とスタッフから事前に言われたので、私も最初は警戒していましたが、その人も驚くくらいかなり盛り上がって笑いが起こったんです。
「パレスチナのことを扱っている話だから笑ってはいけない」と思っている人もいますが、誰かひとりが笑いだしたらそれが感染して、たがが外れるみたいなところはあるのかもしれません。
脚本家の役には自分の経験も含まれている
―そういう意味では、日本人にもそのおもしろさは十分に伝わると思います。