2019年11月28日 20:20
話題作の女性監督が現場の性差別を吐露 「私が男なら絶対されなかった」
しかし、アニメーションに関しては驚くことに独学であり、半自伝的な本作で初の長編アニメーションへの挑戦となりました。そこで、舞台裏で起きた問題や仕事の原動力について語っていただきました。
―これまで、実写映画で経験を積んできたにもかかわらず、本作ではあえてアニメーションという手法を選ばれました。まずは、その理由を教えてください。
監督実は、最初は実写で撮ろうと思っていましたが、テレビ局で働く先輩と話をしていて、急に「アニメーションが良いかもしれない」とひらめきました。なぜなら、主人公は妄想が好きな性格ですし、人の成長過程にある暗さや残酷さ、痛さといった部分をアニメーションにすれば、ファンタジーの要素も出すことができ、童話のような味わいが出せると思ったからです。―結果的に劇中ではアニメーションでしか表現できない部分もあり、見事ではありましたが、とはいえ不安はありませんでしたか?
監督それはなかったですね。なぜなら、アメリカで実写映画を勉強していた頃から、「何をどういうふうに描きたいか」ということがすごくはっきりしていたからです。
ただ、実際に制作過程に入る段階になったとき、自分がいかに知らないことが多いのかということに気がつき、本当にいろいろな困難に見舞われました。