2019年12月17日 20:30
岸井ゆきの、眞島秀和を制し「あー! それ以上はダメです」 そのワケは?
岸井:同じ宗教を信仰しているけれど、セタは、お母さんはキッチンで歌を歌うし、お父さんはベッドで聖書を読みながら寝るような家で育っているんです。でも、アラムは厳粛な家で育っていて。
眞島:彼は“こうあるべき”を強く持っている人で、それをセタに押し付けようとする。そのうち、手に負えなくなってきた彼女に反論されるようになるんですけど、そうなって動揺するアラムが面白くて。
岸井:セタが諦めずにぶつかっていくんですよね。でも時どき力尽きちゃうことがあって、そうなって初めてアラムがハッとするんです。こっちからすると遅い!って(笑)。
眞島:アラムとしては、僕の考えをきっと彼女もわかってくれるはず…だからね。
でもそういう部分、男性としてわかるなっていう部分も多いんだよね。外国が舞台だけど、日本人にも共感してもらえると思う。僕がこの戯曲の好きなところは、久保(酎吉)さんのセリフの…。
岸井:あー!それ以上はダメです。私がお客さんだったら、劇場でハッとなりたい!(笑)
眞島:(笑)。では僕は、ハードルが高い芝居じゃないからということだけ申し上げておこうかな。
岸井:私自身、舞台を観るのが好きなんですけど、編集がなく、話が進んでいくその過程ごとお客さんと共有できるところが面白い。