2020年1月10日 20:30
日本のアニメは「分岐点にある」アニメ映画祭ディレクター・土居伸彰の意見
「Netflixのような資金力を持った企業が、いまオリジナルのアニメーション作品の製作に乗り出しています。湯浅政明監督の『デビルマン・クライベイビー』がそのいい例。新海さんや湯浅さんだけでなく、『ペンギン・ハイウェイ』の石田祐康監督、『映画 聲の形』の山田尚子監督など、冒険的な作品を作る新しい才能も生まれていますし、面白くなっていく予感はあるんです。長きにわたって独自の発展を遂げてきた日本のアニメは、これからは戦略的に変化しないといけない。ますます世界を視野に入れた作品創りが求められていくはずです」
いま土居さんが進めているのは、国の支援を受けてアニメーション制作をしているフランスで、日本人監督の作品を創るプロジェクト。
「ほかにもアプリゲーム化や、漫画、CMといった多分野に応用するなど、まだまだ可能性はたくさんあるのではないでしょうか」
どい・のぶあき新千歳空港国際アニメーション映画祭フェスティバル・ディレクター、「ニューディアー」代表/アニメプロデューサー1981年生まれ、東京都出身。東京大学大学院総合文化研究科卒。ユーリー・ノルシュテインを中心にインディペンデント作家の研究を行う傍ら、アニメ評論や上映イベントなどの企画のほか、海外映画祭での審査員やキュレーターとしても活躍。