2020年1月12日 19:00
高橋一生、蒼井優を絶賛「スイッチを握られていたような気が…」
それは柔軟でありながら、ブレない芯をお持ちだからなんだと思います。
哲雄と園子は、テーブルの上で会話しながら、同時にテーブルの下の見えないところで口に出さない言葉をやり取りしているようなところがあります。語らないけれど、間や目線で伝わる何か…今回、タナダさんが大事にされていたのは、そんな口に出さない部分だったと思っています。
蒼井優ちゃんは一緒にお芝居をやっていて非常に楽しい相手でした。僕は、俳優というのは台本に書かれたことを自分なりのニュアンスに解釈して提示する職業だと思っているんですが、優ちゃんもたぶんそういう人。言葉よりも先にまずはやってみるタイプのかたなので、躊躇なく自分の思う哲雄と園子を提示できたんです。そうやって、お互いに思う居心地の良さや夫婦っぽさを感覚的に探り合って作っていった気がします。優ちゃんは、本番ギリギリまで違う話をしていても、すぐに役にスイッチングできる。
僕としては、哲雄と園子になれるスイッチを握られていたような気がします(笑)。どんなに素晴らしい恋もいずれは変化するもの。
美大の彫刻科を卒業しフリーター生活をしていた哲雄(高橋)。ひょんなことからラブドールを製作する「久保田商会」