2020年1月11日 18:30
役者が憧れる名優・藤竜也、いまでも緻密な役作りを続ける理由
みたいな感じです。
―かなり細かいところまで設定していらっしゃるんですね。
藤さんそうなんですよ。最近はパソコンでいろいろ調べられるので、どこの小学校から中学校に通ってとか、具体的な地名や学校名まで全部決めてしまうほど。
凝り始めると、実際にその場所に行くこともありますが、役作りの過程でそういうマニアックなことをするのも、自分でおもしろがっているんでしょうね。今回もそんな感じで、チェン・リャンと出会うまでのストーリーを作ってみました。
―そうやって人物像を作り上げるなかで、藤さんご自身が弘に共感する部分もありましたか?
藤さんそういうことは全然ないですね。あくまでも、中身はこのキャラクターに委ねているので、そこに僕自身はいない感覚です。
―チェン・リャンを演じたルー・ユーライさんにとって、藤さんは“映画の教科書のような存在”であり、藤さんと共演したくてこのオーディションを受けたとうかがいました。それを聞いたときはいかがでしたか?
藤さん海外の映画学校で、教材として僕の出演作が使われていたそうですが、実感はなかったので、「本当に?」という感じですよ(笑)。
俳優であり続けることを支えているものとは?
―では、実際に共演されてみて、どのような印象を受けましたか?
藤さん本作の前日譚でもある短編の『SIGNATURE』という作品で初めて彼のことを知りましたが、憂いのある顔と目線が日本にはいないタイプだなとは思いました。