くらし情報『森見登美彦のデビュー作がコミックに! ならではの魅力は?』

2020年3月13日 20:30

森見登美彦のデビュー作がコミックに! ならではの魅力は?

理屈くさい男子大学生に、恋人ができて振られ、事実を受け入れがたいまま妄想が暴走する、森見登美彦さんのデビュー作『太陽の塔』(新潮文庫刊)。森見文学の出発点として今なお根強い人気を誇る一冊だが、そのコミカライズを手がけたのが、本作が連載デビューとなるかしのこおりさん。
森見登美彦のデビュー作がコミックに! ならではの魅力は?


担当編集者も原作の大ファンで「かしのさんはかわいい女の子を描くのが得意なのですが、男性の多い『モーニング』編集部員を紹介するマンガを描いてもらったところ、デフォルメが上手でこれならいけると思いました」とのこと。たしかに「才能と知性の無駄遣いっぷりは余人の追随を許さない」という主人公の盟友・飾磨(しかま)や、生きている女性に告白されて動揺しまくる山男のような高藪など、中身も見た目もアクの強い男が勢ぞろい。

「森見さんの作品に登場するキャラクターはみんな個性的で、とても愛嬌がありますよね。だけど主人公と飾磨の外見は、小説のなかであまり触れられていなかったので、悩みながらも読んで受けた印象を、そのまま素直に絵にしてみました」

意外に難しかったというのが、かしのさんが得意なはずの希少な女性キャラ、元恋人の水尾さん。

「小説で水尾さんは、主人公の思い出や妄想として出てくるのですが、何を考えているのか見えてこなくて。

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