くらし情報『ゾクゾクする! “色っぽい”作品6冊をじっくり読んでみたい』

2020年3月31日 21:00

ゾクゾクする! “色っぽい”作品6冊をじっくり読んでみたい

ゾクゾクする! “色っぽい”作品6冊をじっくり読んでみたい


『ここは夜の水のほとり』清水裕貴 著¥1,400/新潮社
‘18年の「女による女のためのR-18文学賞」の大賞受賞作が収録された、5編の連作短編集。舞台は美大と美大予備校、玉川上水の鬱蒼とした緑の中で交錯する人間関係を描く。「どの物語にも、幽霊のような“影”がちらついていて、それが独特の色気に繋がっている気がします。受賞作は、〈あなた〉と語りかける存在が、かつてルームメイトだった男性をそっと見つめるストーリー。部屋に漂っている、意識の官能性というか、切ない色気が堪能できます」

視線、ささやき声、筆談。静寂の世界に漂う色っぽさ。

ゾクゾクする! “色っぽい”作品6冊をじっくり読んでみたい


『ギリシャ語の時間』ハン・ガン 著、斎藤真理子 訳¥1,800/晶文社
ある日突然言葉が話せなくなってしまった女性が、言葉を取り戻すために、ギリシャ語教室に通い始める。そこで出会ったのは、徐々に視力を失いつつある男性講師。「失われた言葉と、失われつつある視線を使ってのコミュニケーションは、とても静的で、その密やかさと削ぎ落とされた感じがとても色っぽい。お互い、不自由さを引き受けて、その上で寄り添い、交わし合う言葉や視線。端正な文章、特に終盤の詩のような繊細な世界観に、ため息が出ます」

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