2020年3月28日 20:00
隙のある人が色っぽい? 柳楽優弥、色気に悩み「結果、よくわからない(笑)」
「泯さんみたいにカッコいい年の重ね方をしたい」と語る。
「お話を伺っていると、自分のことを大切にしながら、丁寧に毎日を過ごされているんだろうと感じます。僕、誰にも負けたくないっていう気持ちが強い人間だと思うんです。でも、負けたくないっていう、その勝負の基準はなんなんだって言われたらわからない。自分が勝手に決めたルールで勝ったの負けたのって、すごくばかばかしいですよね。他人を自分の基準にするのはやめて、やるべきことに集中するのが30代に向けたいまの課題です」
本人は自らの色気には自覚がないのかもしれない。しかし、前述の映画で柳楽さんが演じた葛飾北斎は、内から溢れ出るような絵への情熱とともに、燃えるようなエネルギッシュな色気を放っていた。
「僕がいま俳優をここまで続けられているのは、お芝居が好きな気持ちと、根拠のないエネルギーがあったから。
きっと北斎も、若い時ならではの怖いもの知らずなところがあったんじゃないかと思ったんです。うまいことやれたかはわからないけれど、自分にも同じようなところがあったと思うので、その経験を引っ張り出してきた感じです」
映画の中に印象的なシーンがある。絵がなかなか認められず各地を放浪していた北斎が、海を目の前にして走り出す場面だ。