2020年4月3日 20:00
きっかけは宮崎の口蹄疫…紗栄子が“ボランティア活動”を10年続ける理由
「当時子供が小さかったし、畜産農家の方々が困っているニュースを見てどう動けばいいのかわからなくて、個人的に義援金を新聞社に直接届けに行きました。その後、日本に毎年のように台風による土砂災害や水害が増えていく中で、被害に直面した農家さんの販売支援や、親元から離れて暮らす子供たちやお年寄りの方が入居する施設への支援などをできる範囲から始めるようになったんです」
災害時に何が最も大事なのか、SNSなどを使ってどう呼びかけていったらいいのかなどを学びながら、手探りで進んできた10年間。時には心ないコメントを書き込んでくる人もいたが、「心ある厳しいご指摘にはしっかり耳を傾けてきたが、ただただ傷つけたいだけの言葉には耳を傾けずに、自分の信念を貫いてきた」と話す。そんな彼女の活動が大きくクローズアップされたのは、昨年、東日本を襲った台風19号の災害時。寄付を募る彼女の呼びかけや行動は、SNSを通して発信された。
「青山の一角で支援物資の受け付けを始めたら、たくさんの人が駆けつけてくれて、予想をはるかに超える量が集まり、結果4tトラック15台分にもなったんです。誰かのためになりたいと考えている人が日本にはこんなにたくさんいるんだと実感しました」