くらし情報『「パパの弁当がいい」というひと言で…渡辺俊美の人気お弁当エッセイが文庫化!』

2020年6月23日 18:30

「パパの弁当がいい」というひと言で…渡辺俊美の人気お弁当エッセイが文庫化!

「弁当をつくり始めたのは、東日本大震災発生から間もない2011年4月なのですが、ちょうど地震の影響で仕事がなくなってしまった時期であり、自分のなかで達成感が欲しかったんです。だからルールを設けてゲームにしようと思って。そうしたことで何がよかったって、『つくってあげたのに』という感覚が一切なくなったんです。達成できたら、とにかく僕が楽しいわけだから。これは本には書かなかったんだけど、ルールをクリアできた日は、350ではなく500ml缶のビールを飲んでもいいってことにしてました(笑)」

息子の勧めで震災直後にツイッターを始め、日々の弁当の写真を投稿したのもモチベーションに。とはいえ一番大きな力になったのは、いつも完食してくれることだった。

「震災の前後で変わったのは、人の役に立ちたいと思うようになったこと。それまで人のためってどこか偽善的と、反発する気持ちもあったんだけど、息子であれ、僕が生まれ育った福島の人であれ、喜ぶ姿を見るとやっぱり気持ちがいいんですよね。
仕事でもそれが自分のエネルギーになっていることに気がつきました」

今回、文庫化にあたって読み返したところ、弁当づくりに関しては「以前のほうが腕がある」

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