2016年3月8日 22:00
「漫画の本当の凄みを伝えたい」浦沢直樹企画の「漫勉」がスゴイ!
番組を見るほど伝わる、画家の試行錯誤と創造力、情熱。しかし創作過程をつまびらかにすることへの怖さはないのだろうか?
「僕も、他の漫画家さんの技に驚いてますし、影響もうけます。いいところはどんどん参考にしてほしい。でもね、本当に大事なところは、盗もうとしてもなかなか盗めるものじゃないですからね」
◇東村アキコさんは、ペンが速いといわれる浦沢さんも驚く執筆スピード。下描きなしでペンを走らせることも。納得いくまで描き直す妥協しない姿勢は、職種を問わず学びたい。
◇デジタル処理した写真をベースに、手で細かく背景を描き込む浅野いにおさん。アナログ的作業を加えることで「読者が入ってくる隙を作っている」と浦沢さんは鋭く指摘。
◇うらさわ・なおき1960年、東京都生まれ。代表作に『YAWARA!』『20世紀少年』など。現在『BILLYBAT 』(ストーリー共同制作・長崎尚志)を『モーニング』にて連載中。世田谷文学館で初の個展「浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる」を開催中(~3/31)。ミュージシャンとしての顔も持ち、アルバム『漫音』を2月に発表したばかり。
※『anan』2016年3月9日号より。