2020年7月1日 19:00
人種差別や偏見を詩に…ある出会いで人生が一変した少年の感動実話
今回の主人公はアジア系のキャラクターではありますが、彼らが経験していることは普遍的なことでもありますから。
私たちは葛藤から知識を得て、豊かになれる
―ということは、劇中で描かれているような家族間の葛藤や親世代との価値観の違いにも悩んだことがあったということですか?
監督私はそれを問題ととらえるよりも、「ギャップを祝福する」という見方をしています。なぜなら、私たちはそういった葛藤から知識を得て、より豊かになれるからです。
たとえば、私の人生において運命を変えるような大きな出来事のひとつといえば、16歳のときに、人種差別に反対する運動「ロック・アゲインスト・レイシズム」の有名なコンサートに行ったときのこと。心配した両親から行かないように言われていたのですが、買い物に行くと嘘をついて参加しました。
そのときに、人生で初めて、アジア系や黒人系、白人系などの人たちが一つになって反人種差別の声を上げている姿を見て、本当に感動したのです。その瞬間から私は政治的な考えを持つようになりましたが、これが私を形作ったイベントだと言えると思います。
―素敵なお話をありがとうございました。
それでは最後に、日本の観客にメッセージをお願いします。