2020年7月12日 18:30
斎藤工の家に岩井俊二が…コロナ禍の“距離はあっても心は密”な実話
技術革新、配信系サービスの充実、そしてこの度の新型コロナウイルスの影響を経て、映像エンタメの形は急速に変化。俳優に加え、白黒写真家、さらには映画監督としての顔も持つ、斎藤工さんが、時代とともに移り変わる、映像表現のあり方を語ります。
人と会えない状況を、あえて大喜利として考えた。
――新型コロナにおける自粛期間、斎藤さんはリモートでいくつか作品を作られましたが、どんなきっかけで始まったのでしょうか。
まず、今回初めてZoomに触れて、その機能に好奇心が湧きました。そんな中で4月に「劇団テレワーク」という劇団のZoom公演を拝見し、「映像作品として、これで何ができるかな…」と、いろいろ考えてみたんです。もともと僕は、かつての日本映画を、尊敬しつつもライバル視していて、彼らができなかったことをやりたい、という思いを常に抱いているのですが、たとえば松田優作さんや原田芳雄さんがご存命だったら、きっとZoomをおもしろがって、作品を作ったと思うんですよね。僕も、これを使って何か作品を生み出そうと思いました。
――人と会えない状況というのは、クリエイションにマイナスにはなりませんでしたか?
ちょっと不謹慎かもしれませんが、この現状を、“人が人に会えない縛り”の大喜利みたいに考えてみたんです。