2020年7月9日 19:20
セレブ妻たちの熾烈なマウント合戦が勃発! 争いの先に待ち受ける運命
という刺激になりました。
―最初に脚本を読んだとき、こういった上流階級の女性たちのコミュニティに対してどういう印象を持たれたのかを教えてください。
イルセさんオファーをもらったときには、原作が80年代の上流階級にいた女性たちの実際にあったエピソードをまとめている短編集であることは知っていました。なので、実は「私はまったく興味ありません」と言っていたんですよ(笑)。
―それは、どうしてでしょうか?
イルセさんなぜかというと、メキシコはいまでも階層社会で、人種などの差別も大きい社会。それゆえに、こういった上流階級を笑うような作品が数多く存在しており、コメディタッチの映画が多いので、真面目に撮ろうとしても、軽く見られてしまうのではないか、と思ったからです。
しかも、自分が置かれている環境と上流階級にいる主人公のソフィアとでは、まったく共通点もありませんでしたから。そういったこともあり、脚本の最初の5ページを読んだだけで、私には難しいんじゃないかなと感じてしまったのです……。
役を通して自分の内側を見ることができた
―では、そこまで落ち込んだ気持ちを覆し、出演を決意させたものとは、何だったのでしょうか?
イルセさん理由はいくつかありますが、まずはアレハンドラ・マルケス・アベヤ監督の初監督作品を観てみたら、劇中で交わされているセリフが非常によかったことがひとつ。