2020年7月8日 19:10
鈴木杏の役者史上最大のセリフ数!? ひとり舞台に挑む
ラストショウを終えたダンサーの女が、観客の前で自らの人生を語りだす。舞台『殺意 ストリップショウ』は、戦前戦後の激動する時代の影や、深遠な人間の本質を描いてきた作家・三好十郎作のひとり舞台。
ひとり舞台は、いま乗り越えるべきハードルなんだと思います。
「演出の栗山民也さんは、私…役者・鈴木杏に対して、いつも予期せぬところから予期せぬ重さのものをポーンと投げてくださる方。その栗山さんがやれとおっしゃるならば、やりませんとは言えないです。きっといまの私が乗り越えるべきハードルなんだと思いますが、それにしても大変なものが来たな、と(笑)」
なんと台本は100ページ超え。
「人生のなかでこんな量のセリフを覚えることになるとは思わなかった」と苦笑。しかし同時に、三好十郎のセリフを口にする喜びも。
「以前、三好先生が書かれた『浮標(ぶい)』という舞台を拝見したことがあって、そのセリフの素晴らしさに胸を打たれたんです。戯曲を買って家に帰って声に出して読んだりして。いつか自分もできたらいいなと思っていましたけれど…まさかひとりでやることになるとは、です」
実際に稽古で口にし、その言葉の深さや重さに驚かされる日々。