2020年7月23日 18:00
なぜ冷たい麺に薬味をのせるといいの? 夏に胃腸の不調を防ぐためだった!
食べ物をよく噛まないで飲み込むと、胃は粘膜と筋肉を一生懸命動かして消化液と混ぜ合わせなければなりません。水と一緒にビニール袋に入れた固形物を混ぜることを想像すると分かりやすいのですが、固形物が大きいほど、混ぜ合わせるのに時間も労力も必要ですよね。
早食いは胃腸に負担をかけるだけでなく肥満にもつながり、体にとっていいことはありません。口はミキサーの役割を担うところ。そんな意識で、ゆっくりと噛むようにしてください。
脾を養う力がある、あの野菜を積極的に。
そうして食欲が戻ってきたら、普段から脾を丈夫にする「健脾(けんひ)」の働きがある食材を摂るのもよいでしょう。代表格はキャベツ。
有効成分の名がついた胃腸薬が有名ですね。もちろん生ではなく、火を通して食べるようにしてください。さつまいもやにんじんも、脾を養ってくれる食べ物です。反対に、脾が弱りやすい人におすすめできないのは、海藻以外のねばねば食材。おくらや山芋は生で食べることも多く、避けるのが無難です。暑いときこそできるだけ温かいものを選び、よく噛んで食べる。シンプルな養生ですが、続けることで胃腸の調子は上向きになっていきますよ。
さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。