2020年9月21日 20:30
玉城ティナ、読書は「女友達の代わり」? お気に入りの4冊とは
最近は文芸誌でコラムを執筆するなど、書き手としても幅広く活躍している玉城さん。最後に、自身の言葉について大切にしていることを聞くと…。
「かっこつけないことですね。頑張りすぎている文章って、『自分の言葉じゃないな』と思われたりしますし、作られた言葉でないほうが相手の心に届くような気がしています。全部が真実である必要はないけれど、核となる言葉はなるべくシンプルで嘘がないほうがいい。私自身、そういう文章をこれからも書いていきたいなと思います」
『とかげ』吉本ばなな
「文章はやわらかいのに、ストーリーはどちらかというと棘があるような印象が強かったです。“癒し”を題材にした物語と解説にはありますが、一般的にイメージするような癒しではなく、他人に認められるとか、人間の本質に対する癒しなんだと最終的には感じました。私は、過去に秘密を持つ女性の物語『大川端奇譚』という短編がお気に入りです」
【内容】
心に刻まれた痛みを抱えながら生きてきたカップルの再生の物語「とかげ」ほか、6編のショート・ストーリーを収録。
¥430新潮文庫
『そっと 静かに』著・ハン・ガン訳・古川綾子
「この本の中で私がいちばん共感したのは、『沈黙を好む人も音楽的な人だ』という文章。