言葉は人間が生み出した最強のツールである。それにより、気持ちを伝え、情報を共有し、思考を深化させてきた。そして今、言葉がさらに大きなチカラを持つ時代になりつつある。響く言葉と紡ぎ方について考えてみました。
今こそ、言葉の重要性が高まっている。
ニューノーマル時代に突入し、人と直接言葉を交わす機会が減ってきている。
「一昔前は、“以心伝心が美徳”とされたものですが、今は違います。人と気軽に会えなくなり、さらにマスクが必需品になり、目や息遣いで察することは難しく、言葉の重要性はこれまでになく増しています」(日本語教師・清水由美さん)
オンラインツールの普及も、言葉の可能性を広げていると、SHOWROOM代表の前田裕二さん。
「オンライン上でのコミュニケーションが定着し、地位や権力に関係なく、よりフラットに自分を表現できるようになりました。これからは極端にいえば人間力の前に言語力が問われる場面がたくさん訪れます」
アナウンサーの吉田尚記さんは語る。
「そもそも言葉は、敵か味方かを判断するために生まれた道具だと、僕は思っています。言葉を上手く使い、相手の心に響けば、仲間を増やすことができ、その結果、自分が望んでいることを実現しやすくなります。