2016年4月11日 09:00
究極の優柔不断? 『A子さんの恋人』の三角関係の結末は…
ニューヨーク留学に旅立つ日に別れるつもりだった元カレのA太郎とけりをつけられず、彼の地ではアメリカ人のA君と恋仲に。そのくせ、そのA君と将来的にどうするかも決めないまま、3年ぶりに帰国してきてしまったA子。
近藤聡乃さんの『A子さんの恋人』は、そんな29歳のアラサー女性マンガ家A子が、自ら招いた三角関係に翻弄されるユニークなラブコメディ。
「最初の構想ができたのは、渡米する前の2008年ごろ。ただそのときは、別れるつもりだった恋人からコートを預かってしまい、別れられずに困るという短いネームでした。それを新しい連載のとっかかりにしよう、せっかくニューヨークに住んでいるのだからそれも生かして…と、東京とニューヨークを結ぶ不思議な三角関係を作っていきました」
このたび発売された2巻では、A子が帰国せざるを得なくなった理由が明かされる。
実はほぼほぼ、結論を先延ばしにしがちなA子の思考のクセが諸悪の根源なのだと、周囲も読者もわかってくるが…。
「私も優柔不断ですが、もし自分がA子の立場に置かれたら、さすがに『決めなきゃ相手に悪い』と思うはず(笑)。でも決めないというのは、やっぱりA子は、無神経なところがあって、消極的に人を傷つけているよなと」