2020年9月30日 19:10
平野紗季子「修行させてください!」 有名ジャーナリストに弟子入り志願の過去
――改めて今、店で素敵な食に巡り合うことの魅力とは何ですか?
私にとって外食は、映画を観に行くようなもの。扉を開けた先にはワクワクする空間が広がり、一歩足を踏み入れるだけでドキドキ、アドレナリンが出てしまう。お店のインテリア、スタッフの方の佇まい、隣の席の方の会話、お料理などの味、そしてお店を出た後に振り返りたくなるあの気持ちまで…。私はそれを“食体験”と呼んでいるのですが、もはやそれは総合芸術です。お店ごとに味わえるその感動を、いろんな方と分かち合いたい。それが私がこの仕事をしている理由な気がします。
雑誌『Hanako』での連載をまとめた『私は散歩とごはんが好き(犬かよ)。』(小社刊)が好評発売中。
毎回1つの街と、そこにある食をテーマに散歩をし、そこで出合ったあれこれを紹介する内容は、さながら“街と食文化のフィールドワーク”。これでもか!と詰め込まれた情報量は圧巻!読み応えたっぷりです。¥1,600
ひらの・さきこ1991年生まれ、福岡県出身。小学生時代から食日記をつけ続け、大学在学中にブログが話題に。2014年にエッセイ『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)を発売。現在は、雑誌やウェブなどで食にまつわる連載多数。