2020年10月14日 19:00
ヘタすぎ!?…学芸員が心奪われたジワる絵本「かるかや」とは?
アートのなかでも、ちょっと難しそうなイメージのある日本美術。今まであまり興味がもてなかった人にも見ていただきたいのが、現在サントリー美術館で開催しているリニューアル・オープン記念展II『日本美術の裏の裏』。同展では、展示方法に工夫を凝らし、日本美術の“裏技鑑賞法”をさまざまな形で伝えています。どんな内容なのか、たっぷりご紹介します!
入り口で滝の音が…
【女子的アートナビ】vol. 184
『日本美術の裏の裏』、まず入り口から凝っています。さわやかな滝の音が流れ、天井からは木々の緑があしらわれたロールスクリーンが垂れ下がり、マイナスイオンまで感じられそうな雰囲気。期待が高まります。
そろりと足を踏み入れていくと、一幅の掛け軸が目の前に。展示されているのは、江戸時代に活躍した絵師、円山応挙の《青楓瀑布図》です。
迫力ある滝つぼの様子を描いた本作品は、縦182センチほどもあるので、ほぼ実物大。音響効果と相まって、リアルな滝を見ているようです。
次の部屋との仕切りには、襖が使われています。第1章「空間をつくる」の展示室に入ると、華やかな屛風が出現。室町時代の《四季花鳥図屛風》です。