2020年10月21日 20:40
誹謗中傷を乗り越えたナチス兵が敵国で英雄に…奇跡を起こした男の実話
というふうにも感じたのが最初の印象です。
彼は“平和の大使”のような役割も果たしているので、映画によって当時起きたことをみんなに思い出してもらう、あるいは知ってほしいと思いました。
いかにキャラクターの真実に迫れるかが挑戦だった
―演じるなかで、トラウトマンをどのような人物像としてとらえましたか?
デヴィッドさん彼はもともとナチス・ドイツで若い頃を過ごしたのち、ナチスの青少年組織であるヒトラーユーゲントに入り、そういったイデオロギーというものを刻み付けられて兵士になった人物。でも、自分が犯罪に加担している政権の一部なんだということに気がついて、それに向き合っていくわけですよね。戦争捕虜となった英国で新しい家と家族を見つけても、彼はずっとその罪悪感を抱えて過ごしていたんです。
最終的にそれはユダヤ人コミュニティの代表者が「一国の罪を人に背負わせてはいけない」と言うまで続いたわけですが、1956年のFAカップの決勝では首を骨折しているにもかかわらずプレイし続け、彼はサッカーのヒーローに。無意識だったとは思うけれど、2つの国をつなぐような役目を果たした人物だと思いました。
―今回の役を演じるうえで、難しかったことがあれば教えてください。