2020年10月22日 21:20
幼い息子が旅行先で突然失踪…母親の10年にわたる葛藤と再生の物語
技術的な面で大変なところもいくつかありましたが、複雑な撮影を前に僕たちは苦しむよりもひとつの挑戦として楽しみながら挑んでいたので、本当にいい経験になりました。役者たちにも、自由に演じてもらった部分はけっこうあったのではないかなと思っています。
―それでは、監督自身が映画作りにおいて、一貫して大事にしていることがあれば教えてください。
監督映画監督をやっていくうえで規範のようなものはあるかもしれないですが、できればそういった決まりにしばられることなく、つねに真っ白な気持ちで新しいプロジェクトに取り掛かりたいと思っています。もちろん難しいこともありますが、そういう気持ちで毎回臨むのが僕のスタイルです。
そして、もうひとつ譲れないものを挙げるとすれば、それは信憑性。あくまでも僕の価値観においてですが、いままで撮った作品は話の内容や登場人物の言動など、大切にしている基準は観客に信じてもらえるかどうかですね。
もちろん、ほかの人が作った非現実的な映画におもしろさを感じることも、興味も深いと思うこともたくさんあります。
とはいえ、そういう作品を観ると、自分が撮りたいのは人々に信じてもらえるようなものなんだと改めて感じさせられるので、これからもそういった物語を作っていきたいです。