2020年11月7日 19:20
怒髪天・増子直純「この時代は鋼の心が必要」と語るカオスなアルバムとは
母親がザ・ビートルズが好きで、家では毎日曲がかかっていたから、弟(ロックバンド・DMBQのボーカル&ギターの増子真二)と一緒にずっと聴いていて。本来はものすごく深いけれど、一聴したときにはポップだしわかりやすい。
あとは歌謡曲かな。われわれは『ザ・ベストテン』(1978〜1989年放送のTBS系列の音楽番組)世代。小学校から観ていたけど、あの頃の歌謡曲って、作詞も作曲も職業作家が本気で作ってるから、日本の音楽の最先端の曲を当時のアイドルで実験してたんだよね。
ーー10年以上前にインタビューさせていただいた際、増子さんが高校を卒業後に自衛隊に入隊されたお話も印象的でした。
地元の北海道にいた高校生の頃、素行が悪くてね。高校もほぼ行ってなかったし、勉強したくないから大学も行きたくないし。
パンクバンドやってたから眉毛もないし、髪はモヒカンだし、就職もできるわけない。高校卒業後は、バイトしながらバンドをやろうと思ってたら、おやじに「半年だけ自衛隊で研修すれば、千歳の空港で働きながらバンドもやれるぞ」って。「まじか! さすが親父は俺のこと考えてるな」と思ったけど、だまされたね(笑)。
ーー自衛隊では音楽も聴けないのでしょうか。