2020年11月9日 19:40
乃木坂46・高山一実「いつか卒業ライブを…」 道重さゆみに憧れ
骨太な文体も魅力的です。
高山:ありがとうございます。女の子たちが仲間を集める設定はざっくり決め、あとは書きながら進めて、完成までに2年以上かかりました。書き始めたのは4年くらい前。自分の思いを書き留めたメモを見たり、学生時代の出来事を思い出しながら書いていたんです。それで書き終えて読み返してみたら、文化祭の描写とか、けっこうよく書けているなと思って。その一方で、「せっかくなら難しい言葉を使いたい」というカッコ悪い幼さが見えて絶望もしたんですけど(笑)、それも含め、あの頃ならではの作品だと思いますね。今書いたらまた違うものになる気がします。
――「アイドルで作家」という肩書を得たことについては、どう思われていますか。
高山:時期も良かったし、アイドルだから書けたのだと思っています。書く機会をもらえたことも、内容もそうです。書きながら何度も壁にぶつかって「誰も読んでくれないだろうな…」と、ネガティブにもなりました。でもアイドルの自分が書くことで、本に興味のない人が本を手に取るきっかけになるかもしれないと思い直して、書き上げることができました。私、ずっと書くことに苦手意識があったんです。