2020年11月21日 19:30
“顔色”は自分の状態を知るカギ 「赤ら顔」の人が気をつけたいこと
憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「赤ら顔」です。
長引く赤みは、「心(しん)」の不調のサイン。
風邪をひいたわけでもないのに顔が赤い、緊張すると赤くなる。外気温の低さも手伝ってか、冬に近づくと増えてくる悩みが「赤ら顔」です。中医学では診断の際、舌やその人の全体の雰囲気など、目に見えるものから状態を推しはかる「望診(ぼうしん)」をよく行いますが、顔色もその判断材料のひとつ。体の中に溜まった熱がにきびのように吹き出て赤くなることもありますが、全体的に赤っぽい感じが続く場合は、別の原因があると考えます。
顔の赤みが引かないときにまず疑うのは「心」のトラブル。心は血を循環させるポンプの役割を持つ一方で、精神を司る場所でもあります。ここに不具合が生じると、動悸やのぼせなど循環器の不調が起きるほか、「心火(しんか)」といって、余分な熱がこもった状態になることも。こうなると生じてくるのが不安や不眠、イライラなどです。赤みに加えてそうした不調がある場合は、心をいたわる養生が必要です。
不要なものを減らす、「引き算」