くらし情報『現代、江戸、平安…時空超えた恋を描く『三度目の恋』 セックス観の違いも』

2020年11月23日 19:15

現代、江戸、平安…時空超えた恋を描く『三度目の恋』 セックス観の違いも

主人公の〈梨子〉は、子ども時代に運命の男性と出会った。ひとりは、のちに夫となる〈ナーちゃん〉こと原田生矢。もうひとりは小学校の用務員だった高丘さん。結婚後も他の女性との関係を続ける夫との生活に疲れ、梨子の意識は、夢の中でふたつの時空の恋に生きる。川上弘美さんの『三度目の恋』は、現代、江戸、平安を行き来しながら、恋愛の底知れなさに触れるような物語だ。
現代、江戸、平安…時空超えた恋を描く『三度目の恋』 セックス観の違いも


「この小説を書く2年前に伊勢物語を現代語訳したのですが、その時在原業平の周りの女たちは本当のところ何を感じていたんだろうと考えていました。その疑問を解くために『もし現代に業平みたいな男がいたら』と想像し始めたのですが、現代の価値観からすれば、妻と同じくらい他の女のことも大事にしてしまう男って、あまり魅力的ではないんですよね」

そこで、平安時代の女房や江戸時代の花魁(おいらん)など、現代とは異なる時代の目や別の文化で育った目にはどう映るのかを考えてみたのだという。

「彼女たちの視点と現代の視点を重ねることができたら、業平という人間に対する認識も深まるんじゃないかなと思ったんです」

暮らしの違いだけでなく、時代によって変わる恋愛観の違いやセックス観の違いなども浮き彫りになる。

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