くらし情報『瀬尾まいこ、自身の「パニック障害」の経験を踏まえ…待望の新作は心温まる物語』

2020年12月15日 19:30

瀬尾まいこ、自身の「パニック障害」の経験を踏まえ…待望の新作は心温まる物語

昨年『そして、バトンは渡された』で本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさん。受賞後第一作『夜明けのすべて』は優しさの詰まった作品だ。

きっと、人のことなら助けられる。小さな親切に心温まる待望の新作。
瀬尾まいこ、自身の「パニック障害」の経験を踏まえ…待望の新作は心温まる物語


普段はのんびりした性格の美紗は月に一度、PMS(月経前症候群)による苛立ちが抑えられずにいる。彼女の勤務先に転職してきた山添君は気力がない青年だが、実はパニック障害を抱えている。互いの事情を知った二人は少しずつ相手を気遣うように…。瀬尾さん自身、2年ほど前パニック障害と診断されたという。


「山添君と同じで突然気分が悪くなって救急病院に行って検査したら、そう診断されました。今は薬にも慣れて元気にしています」

その前からめまいに襲われることがあり、周囲からPMSではないかと言われていた。

「それで、PMSで婦人科に通っているママ友から、イライラを抑えられずに夫に物をぶつけたりするなどと、大変そうな話を聞いてたんです」

恋愛も友情もないけれど、助け合う二人。といっても、素人の美紗が理容店に行けない山添君の髪を切ってビミョーな髪型にしてしまうことも。彼らのどの行動も押しつけがましくなく、マイペースで、だから相手も気が楽なのだろう。

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