2020年12月9日 19:10
大女優イザベル・ユペールが日本を絶賛「フランス人の多くが魅了されている」
私にとって、自分の作った映画が海外で封切られることは夢のひとつでもありますが、この作品によってそれをまた実現することができました。
女性が徐々に変わっていく様子に注目してほしい
―ananwebでは今年の8月に公開された主演作『ポルトガル、夏の終わり』でも、ユペールさんにお話を聞かせていただきました。その際、役作りは内面よりも形から入るタイプとおっしゃっていましたが、この作品ではどのようなことを意識されていたのでしょうか?
ユペールさん今回演じた役は、人目を引くようなところがあるとても魅力的なキャラクター。特に、ある重要な場面においては、お金持ちのアラブ人女性に変装もしているんです。
そんなふうに、その過程ごとに彼女自身も徐々に変化していく様子を表さなければならなかったので、今回もすべての衣装に意味がありました。冒頭で着ていたセーターからだんだん変わっていく服のテイスト、そして内面的にも別の女性へと変わっていく様子は注目してほしいですね。
―監督は、ユペールさんと一緒の現場を通して感じたことはありましたか?
監督イザベルが素晴らしいのは、具体的なところを重視する点ですね。というのも、脚本を書いて、人物像がいったん決まってしまうと心理的な側面を気にしなくなってしまいがちなんですが、彼女はいつも一緒に何かを探してくれようとしていました。