2021年2月13日 20:40
ある意味、魔法使い? 市川猿之助、歌舞伎の面白さを「…わからないな」
昨年、ドラマ『半沢直樹』の伊佐山部長を演じ、注目を集めた市川猿之助さん。歌舞伎俳優としても、人気漫画『ワンピース』を舞台化するなど精力的な活動を見せる、その人は――。
――猿之助さんが歌舞伎俳優の道を選ばれたのはなぜですか?歌舞伎の家に生まれてはいますが、猿之助さんならばそれこそどんな職業にもなれそうです。
それしかできなかったからです。やる気もなかったし。だって、他の仕事に就いたとして、お金になるかわからないじゃない。生業(なりわい)ってそうでしょ。生きていくために、自分ができることをやって対価をもらう。
自分が一番お金になることをやるわけで、僕の場合はその手段が歌舞伎であったということです。
――でも、澤瀉屋(おもだかや)一門を離れた時期もあり、歌舞伎俳優だからといって、待っていれば舞台に声がかかる状況ではなかったですよね。
それでも無職ではないですから。歌舞伎をやめたら無職になるし、一から始めなきゃいけない。よくお金のためにやってないと言う人がいるけれど、やっぱり生活していけなかったら続けられないんだから、そこは認めようよって思う。“パンのみに生きるにあらず”ですけど、パンなしには生きられない。